皆様こんにちは!
今回は、 マドリッドで日本の方が遭遇しやすいトラブルをご紹介します。ところ変われば人も変わり、習慣も変わります。ヨーロッパは全体的に比較的安全なところとは言いつつ、いつでもどこでも何が起こるかわかりません。万が一トラブルに巻き込まれたとき、事前に知識があれば、対処しやすいと思います。
楽しい旅行中、思いがけないことで気分が台無しになってしまうと嫌ですね。
スペインの治安
スペインの治安は全体的に良いです。
世界的に治安が良いヨーロッパの中でも、凶悪犯罪の件数が少なく、少し前の統計では、殺人事件の人口比の件数が、EU全体で下から2番目でした。
つまり、スペイン中どこに行っても、身の危険を感じることは、まずないと思います。
ただ、盗難となると、全く事情が変わります。
下手をすると、スペインはEUの中で一番盗難が多い国かもしれません。
コソ泥の類、スリや、置き引きなど、様々な泥棒が、皆様、観光客の手荷物を狙ってきます。
貴重品、現金、カード、お財布、パスポートなどは、なるべく身に着けて携帯するようにしましょう。
旅行用品店や空港で売っている、おなかに巻いたり、首から下げたりする貴重品袋の中に入れて持ち歩くのも良いと思います。
バッグやリュックなどは、いつのまにか後ろから誰かが近づいてきて開けられ、中の物を盗られたりすることがかなりあります。
また、様々なタイプの詐欺もいます。
偽警官
警官のようなふりをしてきて、身分証明のためにパスポートやカードを見せろと言われ、警察だと思って渡してしまうと、そのままどこかへ行ってしまうなどということもあります。
スペインで、警官がわざわざアジア人の観光客を選んで、身分証明書を確認するようなことはまずありません。警察だと言われても、そのまま鵜呑みにしないようにしましょう。
ケチャップかけ泥棒
街を歩いているうちに、お洋服のどこかにケチャップやインクなどでいつの間にか染みをつけられていて、それをわざわざ教えてくれる人も要注意です。
その染みに気を盗られているうちに、反対側から近づいてきたグルが、お手荷物を盗って行ったりします。
街中で見知らぬ他人から声をかけられても、すぐに素直に応じる必要はありません。何事もまず、ご自分のお手荷物を確認してからにしましょう。
カード詐欺
空港で、飛行機に乗り遅れてしまい、フライトを変えるのに追加料金がかかるが、現金は持っているのだが、カード決済のみなので支払いができないので、カードを貸してほしいと言われたら、要注意です。
支払いをした後、似たような他のカードにすり替えられたという事件が起こっているそうです。
ホテルやレストランなどの、公共の場所での置き引き
ホテルのロビーや朝食会場、レストランなどの建物の中でも、置き引きに注意しましょう。
公共の場所には基本的に誰でも入れるので、席を確保するために置いておいた物を盗られることが結構あります。
盗られても良いものは基本的にないとはいえ、席の確保に置いておくのはハンカチや、カーデガンなど、もし無くなってもそれほど困らないものにしましょう。
スマフォは、高いものなら闇で売ることができます。また現在では、無くなると一番困るものではないでしょうか?ですので、席の確保などには使わず、いつも自身で持っているようにしましょう。
また、バッグなどは椅子の背に掛けておいたりせずに、膝の上やテーブルの上など、いつも見える場所に置きましょう。
サイン表突き付け泥棒
サイン表でも地図でもなんでもよいのですが、見知らぬ人が、突然目の前につきつけてきて、スペイン語でべらべらとしゃべりかけてきたりします。
何事かと思ってどうしても、その突き付けられたものに気が惹きつけられてしまいますが、これもよくある泥棒の手口です。その間にグルが皆様の注意が散漫になっている手荷物を盗って行ったりします。
関係ないことで話しかけられても、やはりまず、ご自分の身の回りの物をまず確認するようにしましょう。
言わずもがなですが、もっともらしい理由を言われても、サイン表にはサインはしないようにしましょう。
ここには、スペインで起こった盗難事件で、私が何度も聞いたタイプの泥棒の例を書きましたが、当然これだけとは限りません。
相手もプロですので、いつも新しい手口を考えてきます。いつも手荷物には気を付けて、不必要に近寄ってくる人がいたら注意しましょう。
何事も時間がかかる
時は金という諺は、スペインではあまり当てはまらないとお考え下さい。
レジでの支払い、空港やホテルでのチェック・インなど、何事も時間がかかります。
お急ぎのこともあるかもしれませんが、なるべく時間に余裕を持つようにしましょう。
また、あまり時間がかかるので、いらいらして怒ったりすると、却って敬遠されたり、悪い時には警備員を呼ばれたりと、良いことがありません。
やむをえない場合は、落ち着いて説明して、他の人に順番を譲ってもらったり、可能かどうかはわかりませんが、係に説明して、早く受け付けてもらうようにしましょう。
また、食事のサービスが遅いのは、スペインの習慣です。
スペインでは食事は、時間をかけて楽しむものですので、日本のように単に必要だから食べるという概念はありません。
またスペインでは、一日で一番大事な食事は昼食であるのが伝統です。
そしてスペイン人は、昼食をゆっくりと食べたあと、昼寝をしてからまた仕事に行くのが伝統でした。
最近は変わりつつありますが、まだレストランなどの食事のサービスは、日本よりも遅いのが普通です。
なるべく余裕を持った時間の計算をしましょう。
一日の時間帯、食事の時間が違う
スペインは、ヨーロッパの最西端の国です。
それなのに、フランス、ドイツだけではなくポーランドやハンガリーと同じ時間帯で、スペインより東にあるイギリスとは時差が1時間(イギリスは-1時間)あります。
そのせいか、他のヨーロッパの国と比べると、何事も少しずれている感じがします。
2時間ほど他の国に比べてずれているのは、ドイツなどと比べると、日照時間などを考えると、実際同じくらいずれているからだと思います。
最近は、他のヨーロッパに合わせて来てはいますが、まだ、すべてが他の国よりも1時間くらいは遅く始まることを、考慮に入れて行動した方が良いと思います。
例えば、昼食の時間は、14:00から、16:00くらいまで、また夕食時間は、さらに遅く、20:30から23:00くらいまでです。
オフィスの営業時間も以前は10:00始業、14:00から17:00くらいまで昼休みをとり、19:30とか、20:00くらいまでというところが多かったです。
レストランの営業時間もそれに合わせていました。最近は観光客が多くなり、それに合わせて時間が早まってはいますが、以前は、昼食でレストランが開く時間は、13:30から16:00まで、夕食は20:00か、ところによっては21:00から23:30から24:00くらいまでというところがほとんどでした。
私の印象ですが、伝統的にスペインでは、1日をふたつに分けているような感じがします。朝起きてから昼まで働き、昼食後昼寝をしてからまた今度は夜まで働きます。
お店なども昔は10:00から13:30-14:00くらいまで。そして昼休みをとってから16:00-17:30から、20:30くらいまでというところが多かったです。
多分これは、スペインは真夏に暑すぎて、昼間仕事にならなかったことからきているのではないかと思います。(単なる私の想像ですが。)
実際、セビージャやコルドバなど、真夏の最高気温が45度を超えるようなところでは、工事は、08:00ころ、時にはその前から始まって、12:00前にはいったん止まり、18:00-19:00過ぎから、時には22:00くらいまで続けているときもあります。
本当に1日をふたつに分けていますね。
スペインはカトリック教徒の国
当然、現在は宗教の自由は保障されており、個人的には無神論者も多いですが、伝統的にカトリックの国でしたので、社会の隅々の習慣にその伝統が残されています。
首都のマドリッドはずいぶん変わってきましたが、他の都市では、日曜、祝日に、お店が閉まっているところが大変多いです。
都市によっては、市の条例で、日曜、祝日にお店を開くのを基本的に禁止しているところもあります。
首都のマドリッド以外に行くときは、日曜日と祝日には注意して、お買い物の計画をしましょう。