皆様こんにちは!
スペイン広場をご案内します。
スペイン文学の代表格のドン・キホーテの銅像のある広場として有名です。
シベレス広場と同様に、マドリッドを代表する広場です。ドン・キホーテの像とその後方のスペイン・ビルは、有名な写真スポットです。
グラン・ビア通りはスペイン広場の角からはじまりますので、ショッピングに行くにも便利な広場です。
王宮からデボ神殿までを繋ぐ広大な散歩道+公園
2018年から2021年11月まで、スペイン広場周辺の大規模な工事が行われ、王宮、サバティーニ庭園、スペイン広場、デボ神殿(スペイン政府の援助に対する謝礼として、エジプト政府から寄贈されたエジプトの神殿)まで繋ぐ広大な公園になりました。
このプロジェクトは、マドリッド市民の投票により選ばれました。マドリッドの中心地で散歩にピッタリの公園です。
スペイン語とスペイン文学を記念した広場
スペイン文学で一番有名ということで、ドン・キホーテ第2部出版300周年記念(第2部出版1615年)を目指し、20世紀の初頭にスペイン語とスペイン文学を記念する広場、スペイン広場の建設が計画されました。
ドン・キホーテとサンチョ・パンサの銅像の設置は1929年でした。
像の後方のモニュメントには、作者のセルバンテスが座っており、その左側にはドン・キホーテの思い姫、ドゥルシネア姫、実際にはアルドンサという農家の娘だったのですが、右側にその像があります。
セルバンテスの銅像が座っているモニュメントの上には、様々な大陸の女性達がスペイン語の本を読んでいる姿で置かれています。
この様子はスペイン語が、16世紀の大航海時代の影響で、世界の全ての大陸で話されていた事を表しています。
反対側、グラン・ビア側には、スペイン文学を象徴する女性像があります。
ドン・キホーテ
今はインターネットがあるので、はっきりわからないのですが、ドン・キホーテは20世紀までは、なんと世界で2番目、聖書の次の出版数を誇る本でした。
つまり、世界の文学の中でも大変重要だということですが、その影響は文学以外の芸術全般に渡っています。
例えば、ロードムービーの原型だという説があります。
性格が正反対で、しばしば社会的な背景も全然違う2人の登場人物が、旅をして行くうちに色々な出来事に遭遇し成長していくという話は、確かにハリウッドのロードムービーの典型ともいえますね。
古くは、『イージーライダー』や『テルマとルイズ』、最近では『ゾンビーランド』などもこのタイプなのではないでしょうか。
また、主人公がドン・キホーテのイメージをちらつかせている映画やドラマなどもあります。
最近では、TVドラマ、『エクスパンスー巨獣めざめる』では、主人公の乗っている宇宙船の名前が、ドン·キホーテのやせ馬の名前、ロシナンテだったり、映画『プラットホーム』の主人公が唯一持っている本が、ドン・キホーテだったりしました。
物質主義、刹那主義の現代に、古い道徳概念を信じ、己の損得を考えずに行動してしまうドン・キホーテのような人物像が、こういう時代だからこそ、もう一度見直すべきだということなのかもしれません。
また、失われた価値観念に忠実であるがために、滑稽なことをしでかしたり、世間から見ると狂人と思われる(実際狂っていますが)人物像は、スペイン人の典型とも言えます。
スペイン広場の周辺
ほぼ長方形のこの広場の北東には1950年代第建設の大変大きな建物、スペイン・ビルがあります。現在はホテル・リウです。ZARAの世界最大級の店舗が地上階に入っています。
ホテル・リウから南側には、マドリッドの中心の通り、グランビアが通っています。
グランビアと反対側に、プリンセサ通りを歩いていくと、リリア宮殿というスペイン最大の貴族、アルバ公爵家の宮殿があります。現在は美術館として公開されています。
また、広場の北西の角には、高級レストラン”クラブ・アジャルド”があります。
地下鉄の駅は、3番線と10番線が通っています。
スペイン広場の南西、クラブ・アジャルドのほぼ向かい側にはサンタ・テレサとサン・ホセ教会があります。
20世紀のはじめに建設されたこの教会は、モザイクで装飾されたドームがあり、それが王宮の方からきれいに見えます。
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